ライターに新規営業は必要か?--クリエイターEXPO参加レポート

「このままだと、どんどん先細っていくだけかもしれない」

フリーランスで仕事をしている人なら誰しも、そうした危機感が頭をかすめることがあるのではないでしょうか。それは、私も例外ではないです。独立して3年目。おかげさまでようやくお客さまが増え、日々忙しく仕事をさせてもらえるようになりました。でもやはり、ふと胃の奥の底のほうがきゅーっと、音を立てて縮むような感覚に陥る夜が、定期的におとずれます。

 

一つひとつの仕事ときちんと向き合うこと。その姿勢と、アウトプットのクオリティを上げる努力が何よりの「営業」であるーーそれは重々、わかっています。ただそれは、あくまでも「大前提の話」だと思うんです。私は昨年、このままではいかん!と思い立って、一時期集中的に新規営業をしました。そこでの新しい出会いが、今までにはなかった引き出しを増やしてくれて、仕事の幅が一気に広がったんです。

その経験から、どんなに忙しくても、1年に1度は新規営業をする機会をつくろうと決めました。

 

「いい情報を集めるには、自分からもいい情報を発信すること」などとよく言われますが、営業も同様だと思います。いいお客さまと出会うためには、自分からきちんと「役に立てること」「提供できること」の看板を、相手に見えるように掲げること。私の場合はそれがサイトの開設であり、ブログの発信であり(あんまり更新できてないけど)、今回のクリエイターEXPO出展の理由にもなりました。

 

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ちなみにご存じない方のために説明すると、「クリエイターEXPO」とは、東京ビッグサイトで毎年開催されているクリエイターのための展示会です。フリーランスのイラストレーター、カメラマン、デザイナー、作家・ライターなどが個別にブースを出展し、来場者の方と商談をすることができます。私は昨年、知人のライターさんが出ているのを見て、またライターは全体的に数が少ないことから出展を決めました。

クリエイターEXPOと同時開催でコンテンツマーケティングEXPO、東京国際ブックフェアなど多数の展示会が開催されており、そこから流れてくる方も多数いらっしゃいます。普段あまり接することのない業界の人と、思いがけず出会えるチャンスがある一大イベントです。(※注:同時開催の展示会は毎年変わります)

 

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営業の直接的な成果も大きかったのですが、それ以上に、今回クリエイターEXPOに出展してよかったことが2つありました。

 

 


 

1)さまざまな質問攻勢によって、自分の強み・弱みがハッキリした

自分の仕事の説明・得意分野のPRをし、相手からの質問にも答えていく。1対1で対峙した人数、3日間でトータル120人以上! これほど多くの人と一気に出会い、質問を受ける機会なんてそうそうありません。ブースを訪れてくれた人と質問のやり取りをしていくうちに、自信を持ってPRできる部分と、そうではないところがはっきりしてきました。突っ込まれて返答に困ったり、あやふやな答えしか返せなかったところは、まだまだ詰めが甘く、相手の求めるレベルに達していないということです。逆に、自分ではそれほど強みと思っていなかったところに、すごく食いつかれたりもしました。そうした傾向がわかっただけでも、かなりの収穫になりました。

 

◆PRする中で特にみなさんの反応がよかったこと(=強みになるところ)
○デザイン制作会社でディレクターをやっていたことがある
(制作の全体像がつかめる/プロセスに理解がある)
○BtoBで、固めの企業に対応できる
(このジャンルに対応しているライターが少ない)
○採用広報に対応できる
○企画提案、編集段階から任せられる

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2)今求められていること、業界的なニーズがほんのりわかった

お話しているなかで、それぞれのお客さまからは「こんなことできますか?」といろいろな要望が出てきました。想定していた質問もあれば、「そういうニーズが多いのか」と気づいたこともたくさんありました。

 

◆とてもたくさん聞かれたこと
○専門分野のライティングはできますか?(特にBtoB分野。IT、Webマーケティング、機械・製造業系)
○地方の仕事も可能ですか?(遠方から来ている制作会社の方が想像以上に多くて驚きました)
○企画・編集からお任せできますか?
○撮影~デザイン・印刷の手配もお願いできますか?
(要は企画から完成まで、“作る部分”をトータルで外注したいというニーズ?)

 

◆ちらほら聞かれたこと
○広報の役割を1人でこなしており限界。サポートをお願いできますか?
○(大企業)広報の切り口に悩んでいる。新しいアイディア、切り口が欲しいです。
○ブランディング、コンセプト立案から対応してもらえますか?
○デザインはできるが、中身のコンテンツをまとめられないので手伝ってもらえますか?
○サイトコンテンツ(ブログなど)の更新が追い付かないので、外注したいです。

 

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今後に向けて

クリエイターEXPOでのヒアリング成果を踏まえて整理すると、企業広報系のライターが生き残る方向が4つ、見えてきました。こんな感じではなかろうか。

スライド1

私は現状でいうと、左下の部分を深堀りしかかっている感じです。「制作のノウハウや知識をもとに、ライティングを含めて広報ツールづくりを支援する」というところですね。でも、それ以外にもいろいろな道があるのだ。どこを目指すかは自分次第ですが、まだまだ道のりは長そうであります。いや、でもこうやって自分自身のことがざっと整理して把握できただけでも、出展した甲斐があったと思います。