【イベントmemo】「みんな誰かのせいにしすぎなんだ。自分以外の。」by箭内道彦さん

『Communication Shift――「モノを売る」から「社会をよくする」コミュニケーションへ』(羽鳥書店) 刊行記念

並河進 × 箭内 道彦 トークイベント「Communication Shift 僕たちはこれから何をつくっていくのだろう」
並河進 × 箭内 道彦 トークイベント「Communication Shift 僕たちはこれから何をつくっていくのだろう」 青山ブックセンター

 

冒頭雑談トーク。いきなり箭内さんの言葉にしびれました。

 

「そういえば青山ブックセンター、一度倒産したよね。
まあ、僕も悪かったんだけれども。本買わないから。」

 

ごく普通に、さらりとかわされた会話の一遍でしたが、私はそこでもうドキッと、心つかまれてしまいました。自分とは何のかかわりもないはずの本屋がつぶれたことを、「僕も悪い」って。

圧倒的な“当事者意識”とでもいうべきか--ものごとの本質を、「これでもかっ!」と、普段から追及している人だからこその視点なのでしょうか。

 

常連でもなんでもないお店が閉店したり、特にファンでもないバンドが解散したりすることを「もったいない」「残念だ」という無責任な大多数の声にまぎれて。

そうなんだよな、と。世の中でうまくいっていないこと、社会がよくならないことの責任は、きっと全員になにかしら、あるはず。

 

昨年、箭内道彦さんの著書『僕たちはこれから何をつくっていくのだろう』を読んで大変感銘を受けました。というか、自分でもなんだかよくわからない感情で号泣しました。

(※昨年の私読本ベスト5→→→【読書memo】今年出逢ったすてきな本5撰(2013)

 

その本の中で、私の大好きなエピソードがあります。

 

十年近く前、あるシンポジウムにパネリストとして出席しました。与えられたディスカッションテーマはたしか『誰がCMをダメにしたのか?』。フリップが配られ、パネリストたちはその〝戦犯″をそれぞれ記入して順に掲げさせられた。『競合プレゼン』、『ビジコン』・・・(それ以外は忘れてしまいましたが、)さまざまな各自の回答に次ぎ、僕は黒のマジックで大きく太く書いた。一枚に『俺』、もう一枚に『お前』。掲げて会場から微妙な失笑を買いました。(P82より引用)

 

「社会がわるい」「会社が悪い」「クライアントが悪い」
誰かのせいにしても何もはじまらない。

改めて、身がひきしまる思いがしました。

 

トークイベントでは他にもたくさん、感じたことがあったのだけど、私にとっては、この本の一節と冒頭トークが瞬時に結びついてしまい、強烈にこの「当事者意識」という視点について、改めて考えるきっかけになりました。

そして何より、はじめてお会いして、箭内道彦さんという人のファンになった。

 

僕たちはこれから何をつくっていくのだろう
箭内 道彦
宣伝会議
売り上げランキング: 131,284

 

 

Social Design―社会をちょっとよくするプロジェクトのつくりかた
並河進
木楽舎
売り上げランキング: 126,743